Last.



最低だな、俺。




もう…美月に合わす顔なんてねぇよ…。




もう逢えないのかもしれないけど。





仕事にも慣れてきて、生活環境も変わってきたせいか、以前の俺らしさが徐々に戻りつつある。




進んで残業をしたり、先輩にもかわいがってもらい、ご飯にも誘われることも多くなった。




忙しい日々を送ることで、考えてしまう時間を少しでも減らしたかった。




記憶が薄くなれば、俺自身が変われる。




美月以上の女なんて居ないけど、
今は気持ちが変化してきてる。




変わらなきゃいけねぇんだ。




俺だけ、あの日から立ち止まったままだから……。




動き出さなきゃって思っていたけど、
もうすでにこの時から
俺の運命は動き出していたんだ。













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