【完】甘い恋よりもそばにいて
「あ、そだ莉華。ちょっと携帯貸せ」
「はぁ?何よ、いきなり。嫌よ、絶対貸さないわ」
あたしは啓に耳元で囁かれた。
「いいから貸せ。お前に拒否権ねーってこともう少し頭の回転早くして考えれば?俺が一言、警備員に言えばお前なんかすぐ捕まんだぞ」
自分の置かれてる状況…。
考えてなかった。
でもあたし今日先輩にひどい目に合わされたから…正直かなり嫌なんだけど。
渋々、携帯を渡した。
「あたしの携帯で何する気よ!!」
少し強気に言っててみたけど、やっぱダメだな。
立場が弱すぎて……。
「波羅の連絡先、知りたくて。あとお前のも……後々めんどーなんだよな、いろいろと…」
いろいろと……ってなによそれ。
あたしの携帯は意外にもかなり早く返却された。
すると啓はさっそく波羅に電話を掛けてた。
「今何してる?……はぁ?…まじかよ!?まだ探してたって、馬鹿じゃねーの?……あ~はいはい。わりぃわりぃ……とりあえず確保した、だからもう帰れ。……安心しろって……あ、はいはい。さよなら~」
波羅が何言ってるのか、わかんないから。
意味不明な独り言……。
こういうのって聞くのが一番イラつくんだけど。