【完】甘い恋よりもそばにいて
「莉華そろそろ話を聞かせてくれてもいいんじゃない?」
耳にはいるのは静かな車のエンジン音。
すぐ横を通り過ぎて行く車の音や人の声。
「送らせていただきます」あの男の一言であたしたちはまたこの目立つリムジンに乗るハメになった。
さっきと1つ違うのはこの車内にいるのが運転手さんとあたしたち2人だけってとこくらい。
沖田と関わらないそう言ってから一言もしゃべろうとしない莉華。
その間じゅうあたしはどうして莉華があんなことを言ったのか必死で考えた。
考えて、考えて、考え抜いた。
考えすぎてあたしの脳みそはもうドロドロび溶けそうなくらいにね。
「莉華、どうしてあんなこと言ったの?
あんた沖田のこと好きなんでしょ?大切なんでしょ?
あたしにはもうわかんないよ、あんたの考えてること。」
感情移入ってやつの一種なのかどうかはよく分からないけど視界がぼんやりしてきてるのはきっと瞳に涙が溜まってるから。
莉華がどれだけ沖田を好きだか世界で一番知ってるから。
毎日毎日、飽きもせず沖田について楽しそうに話す莉華を一番見ているから。
2人が会話する姿を見れない
そう想像するとなんだかあたしまで泣けてくる。