秘密の恋愛レッスン

「だとしたら・・・?」
「だって・・・」
「なに・・・?」
「氷の・・・王子でしょ・・・?」

和弥は・・・
シたことあるんだ・・・

「氷の王子?」
「彼女、いないんじゃなかったの・・・?」
「お前には、関係ねぇよ」
「・・・っ」

なんだろう・・・
このモヤモヤした気持ち・・・

私は踵を返し、その場を去った。

後ろから、『おい』って聞こえたけど
振り返らなかった。

・・・一刻も早く、
この場を離れたかった。

フと後ろを振り返る。

「・・・はぁ」

やっぱ、追いかけてこないよね。

彼女・・・いるんだ。
そりゃそうだよね。
あんなにカッコイイし・・・
意地悪だけど、屋上から保健室まで運んでくれた。
あとで先生に聞いたら、
ずっと付きっきりだったって・・・

なにより・・・
すごく優しい。



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