極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
私は夏輝の前に然り気無く立ち塞がる。

優奈さんは、私に冷たく笑う。



優「夏輝は暴力を振るう女性を長くは愛さないと思うわよ?私なら、そんな事はしないし、そこをお退きになったら?」



…“長くは愛さない”…。

私は首を強く左右に振る。

夏輝は“俺を信じろよ”と言ってたから、私はその言葉を信じる。



優「お子様は、私には敵わないって事、じっくりと教えてあげないとダメなのかしらね?」



優奈さんは「それでは」と、座席へと戻る。

私は奥歯を食い縛りながら振り返る。



愛「オバサンよりましだ!!」



私は自分でも意味のわからない事を吐き捨て、お店を出た。
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