極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
家に戻り、夏輝に手を引かれてリビングに入ると、水に濡れたじいちゃんと岡田幸子。
おばあちゃんと母親は珍しく肩を並べて立ってて、父親は額に青筋を浮かべてる。
雄「おかえり(笑)」
夏「あぁ」
兄貴が夏輝に拳をつき出すと、夏輝も兄貴に拳を出す。
私がよく理解出来ずにいると、兄貴の背後から拓馬が現れ、資料を渡して来た。
私が「見て良いの?」と聞くと、兄貴が「どうぞー」と軽く返事をする。
私と夏輝は、手を離した。
“―岡田真桜について―
木下夏輝”
そう、表紙には書かれてる。
私は表紙を捲った。