永遠の翼
ふたり、夕暮れの街を歩く。


・・・なんか、ふたりっきりだと照れくさい。


「冬なのに、おアツイふたりですね」


そこへ、新藤が声をかけてくる。


「からかうなよ、だいたい、なんで俺たちが付き合ってること知ってるんだよ」


「優子から聞きましたから」


微笑みながら言う。


「まあ、イの一番に教えましたからね」


「ふーん・・・」


「あのときの優子の嬉しそうな顔と言ったら・・・」


「それは内緒っ」


「いや、しっかりと聞いてるし。そうか、嬉しそうに言ったのか」


少しからかってやる。


「もういいですよ。明日から口利きませんから」


「何でだよっ」


「なんとなくです」


「あのなぁ・・・」


「おアツイふたりですね」


新藤に言われて、俺たちは黙り込む。


「痴話げんかはよそでやってくれませんか」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


俺たちは赤面した。


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