永遠の翼
―――それは、案内人としての言葉?



彼の質問には答えずにわたしは言葉を返す。



その問いに、彼は首を振った。



―――違うよ。



―――ぼくが知りたいんだ。



―――なんで、この世界が悲しいのかを。



真摯な目つきで言った。


―――分からないよ。



わたしはそう答えた。



―――ただ・・・悲しいって・・・そう感じただけだから。



漠然としているのだ。



言葉でうまく説明ができない。



―――そう・・・



彼が呟く。



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