先生は蒼い瞳の狼くん
「い…たぁ」
一瞬で何が合ったか頭で理解できた
ちょうど角で見えなくて前から走って来た人物とぶつかってしまったんだ
とにかく、私がしゃがんで前見なかったから私が悪い
謝らなくちゃ、そう思い顔だけをあげるとそこには、少し震えながら目を赤く腫らして泣きながら立ち尽くす女の子がいた
「…え」
な、泣いてる…?もしかして悪い場所に当たっちゃった?
「あ、あの、だいじょっ「ご、ごめんなさいっ!」
切羽詰まった声で私に叫び勢いよく階段を降りて行く姿に唖然としてしまう
「……………」
なにがなんだか分からない
なんで、あんな悲しい顔をしていたんだろう
何か悲しい事があったとか…?
いや、それだけであんなに目を真っ赤に腫らして逃げるだろうか
もしかして、誰かに追われてたのかな…
そう、あれこれ、考えながら呆然としていると
「サラ?」
少し遠い所から聞こえる聞きなれた声にその主を見ると"今ぶつかったのサラか?"と問われる
「あ…龍之介くん…」
頷けば、近付いて来て座ったまま動かない私を見る
「大丈夫かよ、サラの声が聞こえたから急いで来てみればやっぱり…」
「…ぅ、ぅん」
「怪我は?」
真剣に聞いてくる龍之介くんの視線を少し外して大丈夫!と言うと、そんな言葉を聞いてないのか龍之介くんの視線が私の右手に注がれる