先生は蒼い瞳の狼くん
「だ、そうだ、雪村」
「…あ…はは」
瑠花の横で苦笑いを浮かべながら、再び先生からもらったジュースを飲む
食べられるなんて…絶対にないと思う
苦手な時点で積極的にはなれないし、会話続かないし
龍之介くんだって、こんな女…絶対に嫌だろうし…
私が黙り込むと、千尋先生があ!と言い今度は瑠花に口を開く
「それより、渡部?」
「ん?」
「ここにいるのは構わないが、高橋先生の用事はもう終わったのか?」
「え?…用事?……あ!!」
「!!」
突然大きな声を上げて勢いよく立ち上がる瑠花
「やばい!私、謙先生に頼まれて資料取りに行く途中だったんだ!」
"どうしよう!怒られる!"と叫びながら急いで出口に向かって走っていき、途中で思い出したようにクルッと私を見る
「あ、サラ!あと10分で終わらせるから、鞄持って玄関で先に待ってて!すぐに行くから!」
「あ、うん…」
なんて、私の返事を最後まで聞かずに保健室からあっという間に出て行ってしまった
瑠花って、あんなに脚速かったんだ……
「……………」
なんて、感心してる場合じゃない
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