先生は蒼い瞳の狼くん




「あ、雪止んだな」



気づけば、すっかり降りやんだ雪に空の雲の隙間から微かに太陽の光が地上を照らしていて…


「…サラ」


呼ばれた名前に先生を見ると、傘を片手に座り込む私に手が差し出される


まるで、白い雪のせいか、それとも差し込む光のせいか…私の目に写る先生が凄く綺麗で…



その手に自分の手を乗せると、彼の力によって私はその場所に立ち上がる


「ありがとう…ございます」


「いや」


握られた手を、先生はそっと引き寄せて…


「あっ」


先生の唇が私の耳元に近付いて―…














「俺、好きな女には"色々"と、手加減しないからな」



そう囁かれた私の顔は真っ赤になってしまった―…





























そして、この時のわたしはすっかり忘れてしまっていた



先生がたびたび口にしていた…"昔"



その意味が分かるのは、もうすこし後の話だった……































1st~完~

2ndに続く

詳しくは次にありますので、よろしくお願いいたします!
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