120秒の恋
不安な思いから解き放たれた私の目にうっすら涙がにじんできた。
「私、てっきり別れ話だとばかり、」
「え?」
「朝、大事な話って聞いてから、ずっと不安だった。
やっぱり君とは付き合えないって言われるんじゃないかって、ずっと不安だった」
「橘」
「馬鹿だよね、私。勝手に悪いほうに考えちゃって」
「済まなかった。不安にさせて。
軽いノリで言いたくなかったんだ。だから、朝から緊張してた」
「坂井さん、真面目すぎるよ。
フフ」
「フフ、そうだね」
「でも、そこが好きなんだよ、私」
「僕も好きだよ。君のこと」
「そうだチョコ」
私は鞄の中からチョコが入った箱を取り出し、テーブルの上に置いた。
「昨日作ったチョコです」
「ありがとう」
「今日、何個目ですか?」
「1個目だよ」
「へぇ?」
「愛の告白は1個だけしか受け取らないよ」
「・・・うん」
また涙があふれてきた。
2月14日
私たちの恋が始まった。
「私、てっきり別れ話だとばかり、」
「え?」
「朝、大事な話って聞いてから、ずっと不安だった。
やっぱり君とは付き合えないって言われるんじゃないかって、ずっと不安だった」
「橘」
「馬鹿だよね、私。勝手に悪いほうに考えちゃって」
「済まなかった。不安にさせて。
軽いノリで言いたくなかったんだ。だから、朝から緊張してた」
「坂井さん、真面目すぎるよ。
フフ」
「フフ、そうだね」
「でも、そこが好きなんだよ、私」
「僕も好きだよ。君のこと」
「そうだチョコ」
私は鞄の中からチョコが入った箱を取り出し、テーブルの上に置いた。
「昨日作ったチョコです」
「ありがとう」
「今日、何個目ですか?」
「1個目だよ」
「へぇ?」
「愛の告白は1個だけしか受け取らないよ」
「・・・うん」
また涙があふれてきた。
2月14日
私たちの恋が始まった。