120秒の恋
彼だ。

彼が出てきたのだ。

「君!」

私を見て彼はそう言った。

え!?

いま、君って言った?

私のこと見て、
確かに『君』って。

「・・・誰?」

横にいた彼の同僚が聞いた。

「ん? 朝、電車で会う子だよ」

「ホ~。この子が噂の子かぁ」


噂の子?

私の事?


朝会う子?

私の事?


頭の中、

パニック


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