カウントダウン



「……要するにさ、イヤミとか悪口抜きにすれば、好きになってもらえてないのに、え、ええ、えっち、とかしちゃ駄目だよー、性病になっちゃうかも知れないし悪い男の人だと避妊とかしてくれないから、辛いのは女の子のあなただよ、って事だよね?」


「……まーだいたい合ってるけど、途中のどもりはなんだよ」


「いいでしょ、別に。てか!祐介はもう少しイヤミとか言わなければいーんじゃないの?言ってる事正論なのに最後まで聞いて貰えないんじゃ意味ないじゃん」


「彩音が、理解してくれたんならいーよ」


「良くないよ!全然サイテーじゃないじゃん!……まぁ、私は祐介の罵倒とやらがどこまでのものか知らないけど、言い方変えればもっと理解して貰えるのに、……不器用な男」


もったいないなーなんて呟けば、祐介はあははって声を大きく笑っていた。



不器用なだけ?


「罵った時のマヌケな顔みると本当にウケるんだよ」


ちがう、ただのどSだ。



「でも、案外ちゃんとしてるんだね。なんだかんだ言って女の子が本当に傷つかないようにしてるし」


「そんな優しくねぇって言っただろ。俺は、彩音に嫌われるような事も実際してたよ。ただ、同じ学校の女だとメンドクセェし、彩音と接点あったらイヤだって、心とどこかで思ってたんだろーな。悠斗の女だから諦めなきゃって、何度も考えてた。


それで、後腐れないような女と遊んだ事もあった。相手にとっては遊んだうちに入らないかもだけど。


でもな、なんでだろ。なんでこんなドジでどMな彩音ちゃんをずっと追いかけてんだろ俺」



「……本っっ当に余計な言葉が多いよね」




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