パステルカラーの恋模様
―…

「で?あんた、それで全部?他には何か言ってた?全部吐きなさいっ」


あたしは必死だった。

どうやら昨日、酔った勢いで、ベラベラと啓太に語っていたらしいのだ。

思ってる事、全部。


どうやら、お酒を飲むと理性が吹っ飛ぶらしい。

チューハイ一本でそんなんなっちゃうなんて…、あたしは絶対酒が飲めない体質だと悟った。



「本当にそれだけだよ。直樹先輩愛してるとか、大好きとか…あっ。あとね、絶対モノにしたるっとか言ってたよ。あ、演歌風ね?こぶし利かせて」


「……」


あー、あたし一回死にたい。


あたしは結局、マシュマロとなかなか別れられないので、ファーストフード店に入って、腹ごしらえをしながら話す事にした。


一回座った席はタバコの煙がけむたかったので、窓際の他の席に移動した。



「あんた、口堅い?」

「どう思う?」



思い浮かぶマシュマロ…。

ふわふわ、ふわふわ。



「…軽そう~…」

「何それ…。大丈夫、誰にも言わないよ」


啓太はポテトをつまんで、ジュースをズズズズと飲み干した。


あたしは、新作のハンバーガーにかじりつきながら、「そう」と返事して、「でね」と切り出した。
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