パステルカラーの恋模様
あたし自身も一目見て気に入ったので、結局それをプレゼントに買った。

明日香もプレゼントを買って、大満足。


あたし達は美味しいたい焼きを立ち食いしてから、外に出た。



「うわぁ~っ綺麗だね、イルミネーション!」

「うん!あ、写メ写メ!」



光がキラキラと輝き、クリスマスツリーも点灯されて、すごく綺麗。

その時、明日香の電話が鳴った。



「もしもし?あっ、京吾?!うん、そう。え?今?今、駅だけど…」



電話の相手は京吾くんみたいだ。

すると明日香は、「え?今から?」と話しながら、あたしをチラチラと見た。



そして、「今日は美園と帰るから無理」と言った。

気ぃ使ってくれちゃって、明日香ったら。本当、いい奴!



あたしは慌てて、明日香の腕を引っ張った。


「いいから、京吾くんとこ行きな!あたしは本屋で立ち読みでもして帰るからっね?」

「え、でも…平気?美園」

「うん!」



そう言うと、明日香は少し頼りなく笑い、「ありがと」と言って、手を振って走っていった。


そんな明日香が、あたしにはすごく可愛く見えたんだ。


これぞまさに、恋する乙女。



いや、愛する乙女、かな?


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