パステルカラーの恋模様
その時、鮫島が「はぁ?!」と大声を発した。

何事かと、あたし達は鮫島を見た。


鮫島は電話中。


「今、八島神社?ちっげぇよ!待ち合わせは、七山神社!!」



え、え~っ!?

彼女さん、場所間違えた…?!



鮫島は電話を切ると、あ~もう~…と頭をかいた。



「どうするの?彼女さん」

「しゃーねぇな…。俺ちょっと迎えに行ってくるわ!」


啓太が「多分、その辺のファミレスでくっちゃべってると思うから、行ってきなよ」と言って、頷いた。


鮫島は「おう、悪ぃな」と言って、階段の方へ歩いていこうとした。




その時、鮫島が急に足をとめた。

不思議に思ったあたし達は、少し前に出て、何かあったのかとその様子を見た。




あたしは、目を見開いた。




鮫島は、気まずそうにゆっくりあたし達を振り返った。

あたしも、ゆっくり啓太の顔を見る。




啓太は少し驚いた顔で、立ち尽くしていた。









視線の先には、花のようなあの子の姿。


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