パステルカラーの恋模様
「……」

「ふい~、危なかったぁ。ね、美園ちゃん」


ヘナヘナとソファに座り込む啓太。


「あ、でもこのままじゃ、俺マザコンだと誤解され…」

「ど~うい~うことよ~~?!」

「わっ」


あたしは啓太の胸倉をつかんで、ぐわんぐわん揺らした。

何であたしがこんな事、電話で話さなくちゃいけないのよ!



「み、みひょのひゃん!ちょ、待っ…」


振り回されながら、あたしを止めようとする啓太。

あたしが思いっきり手を離すと、啓太はしりもちをついた。



啓太は一歩もひかず、突然目の前に正座して、両手をつき、あたしを見た。

なっ!何よ、いきなり!!



「お願い!母さんの前でだけでいいから、恋人のフリして!」

「はあっ!?」


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