約束のノート
くそっ・・・


いつもそうだ。


俺は、遥を励ますことしかできない。


こんなことしか、できない。


ああ・・・無力だ。


なんて無力なんだ、俺は。


「ダメかもしれないわね・・・」


近くにいた3組の女性教師がそう言うのが聞こえた。


ヒゲ先生に話しているようだ。


「片岡さんがこの状態では、劇は無理です」


「しかしっ・・・」


これで、終わってしまうのか・・・


学芸会で、いい思い出を作れず・・・


遥が傷ついたまま・・・


やっと、ここまで来たのに・・・


不器用な遥が、普通の奴と・・・


同じ高みへと登れたのに・・・


そのとき。


< 85 / 131 >

この作品をシェア

pagetop