二次元ガールとモテモテボーイ
「ねぇ、藤堂さんって
コスプレとか好きなんだ。」
ギクッ……。
…………………、
今…何て?
歩いていた足も止まって
何故だか身動きがとれない。
冷たい男の前を通り過ぎたと思ったら
背後から淡々とした話し方の
低い声が聞こえた。
恐る恐る振り返る。
完全にこっちを見ている冷たい男。
「いっ今…何ておっしゃいました?」
じーっと全く真剣味のない目で
あたしをガン見している男が口を開く。
「え?だからコスプレ好きなんだなって。」
「はっはい?きょっ興味ないです。」
即答した。
だけど冷たい男はそれでもまだ
ガン見することを止めない。