屁理屈リモージュ

「…あ、雨宮へんだ。」



咄嗟に出た言葉。俯く自分。



(…なんだ、なんだ)



どうした自分。











『…変じゃないよ、宮村がいけないんだよ。ばーか』


「っは?!」



ツンと私から目を逸らし、隣のソファーに座り、英語の参考書を読み始めた彼。



きっとカルシウム不足で、イライラしてるんだろう。




「まじ、うざ。」




と聞こえるか、聞こえないかくらいの声で嘆けば、




『何。』




と言われた。地獄耳だ。







―――熱が引かない。



.
< 4 / 9 >

この作品をシェア

pagetop