7days




おじいちゃん達は小銭を置いて行ってくれた。多分、公衆電話用だったんだと思う。何かあったら電話しなさいと帰り際に言っていた。



その小銭を集めて数える。1000円は超えていた。



(良かった、これで買える…)



私は個室を出た。動けないかなと思ったけれど、案外思い通りに動いてくれた。警護の人が当然のようについてきたので驚いた。



警護の人は2人いた。どちらも若い。20歳前半の人。新人さんなのかな。



「どこ行くの?」



強気の態度。当たり前のため口。ああ、やっぱり警察だ。



「テレビカードを買いに行く」



瞬間、2人の顔がゆがむ。そして、笑う。嘘の笑顔だ。



この人達も隠している。




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