。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

*琢磨Side*



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数時間前、俺の会社に戒が訪れてきた。


急用だとか言うわけで、会長室まで上がってきたわけだが…


その割にはいつもどおりの態度だった。


「今から朔羅ンとこに行くぞ」


そう言って強引に手を引かれた。


「何言ってんだよ。俺ぁまだ仕事中だ。あいつに何かあったのか?」


「知らね。でも元気ねぇんだよ。あからさまに何か思い悩んでるみてぇだし」


元気がない?何か思い悩んでる?


「悔しいけど、あんたが行けばあいつ元気になる気がするんだよ」


戒はそう言って、ふてくされたように顔を背けた。


「……分かった」


戒の言葉に俺は頷くと、やり掛けの仕事を秘書に回し、どうしても俺じゃ出来ないことは明日以降に持ち越すことを決めた。


それぐらい、朔羅の不調が気になってるわけだ。


正直仕事をしていても、朔羅のことが気になって手につかねぇ気がした。




車で移動して、戒と龍崎家に向かおうとすると、戒は何を思ったのか、


「ちょっと寄り道してくれ」と無愛想に言って助手席からハンドルに手を伸ばしてきた。


「何でだよ。俺ぁ朔羅のことが気になるんだよ」


「だったら尚更。土産でも買って、あいつを喜ばしたら?」


戒は窓の外を親指で指差した。


その先に大きなショッピングモールがそびえ立っている。







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