。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
え―――?これって??
結婚式でやる指輪の交換てヤツで…
てもあたしは戒に指輪を贈ってないから交換じゃないけど。
でもでも!!
花嫁さんが新郎にはめてもらうシーンを思い浮かべて、あたしは顔を真っ赤にした。
「お♪ぴったり☆」
ご機嫌な戒はにこにこ笑顔。
「ってか、お前の指ほっそ~!力入れたら折れそうだな」
「入れるなよ。お前がやったらマジで折れるっつの」
「するかよ。俺は女に暴力振るわない主義なの。女ってのは、宝物みたいに大切にして大切にして。精一杯愛情を注ぎ込むもんだ」
戒は囁くように呟くと、あたしの左手を軽く持ち上げた。
硬直して指先までもが固まってしまった。
そんなあたしの左手薬指、指輪がはめられたところに戒は唇を寄せた。
「ここ。俺の予約席だから」
キスを落とされ、あたしの手が吊ったように変な風に力が入った。
嫌だったからじゃない。
どうしようもなくドキドキして
嬉しかったから―――