。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

千里は鼻息を荒くすると、肩を揺らしながら


「俺はぜってー認めないからな!!お前なんかに朔羅を取られてたまるか!」


と言って指さし乱暴に襖を開けると、ドスドスと足音を鳴らして去っていった。


「ちょっと待ってよ!千里~!」


後を追いかけるリコ。


「朔羅!事情は分かった。あたしは二人を応援するから、がんばって☆また明日学校でね♪」


小さくウィンクしてリコも行ってしまった。


あたしも後を追いかけて、リコを玄関まで送ると廊下でタクと鉢合わせた。


「あれ?お嬢のお友達…もうお帰りですかい?」


「あ、ああ」


「お、俺、送っていきやしょうか?」


タクが珍しく歯切れの悪い物言いでもじもじと手を組み合わせてる。


「二人で帰るだろう。おめぇみてえな人相悪い奴に送られたらリコがビビっちまう。気持ちだけありがく受け取っておくよ」


「そ、そうですかい……」


「何だよおめぇ。気持ち悪いな。言いたいことがあるんならはっきりしやがれっ!」


タクは顔を赤らめると、俯いて小さく呟いた。


「―――惚れた……」


「は?」


「川上 理子さんに一目惚れしたんす!!!」



え!えぇ―――!!!!



「お嬢!俺の愛のキューピッドになってくだせえ!」






な、何でこうなる~~~~!!!!






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