唇にキスを、首筋に口づけを





「あぁ、

もうなんなのよ・・・」



ヤツが部屋から出て行った後、私は髪をグシャグシャと掻き回す。



あぁ、なんと嫌なこと。



敵に、抱かれ、キスされ、好きだと言われ、抱きしめられて。



やはり私は理性を失い過ぎ。



けど、なんだかどうでもいいと思えた。



こんな泥沼生活でも、いつかは抜け出せるかなぁ、なんて客観的に思っている自分がいて。



「なんなのよ・・・」



いきなり、好きだとか、

それは嘘じゃないだとか。



私の心をかき乱してかき乱して。




少しでも動揺している私が嫌で嫌で仕方がなくて。



ちょっと、あいつの言う通りになっちゃった、本当に。



爽哉のことを、一瞬、忘れられた。




・・・私が望んだことだ、けれど、


なんか、変な感じがした。



心にモヤモヤと残る、何か。



私はソファに座り込む。




汚くなった部屋だとか、乱れたシーツだとか。



1人、ポツンとここにいる私が、とてつもない孤独感に囲まれて。



なんか・・・例え、敵だったとしても、


誰か隣にいて欲しいとか。




人に、飢えてるんだなぁ私。



けど、友人に会いに行くほどの活力もないし平然としていられる自信もない。



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