唇にキスを、首筋に口づけを



「結構ヴァンパイアって多いんだね。」


「・・・何か嫌な予感がする。」



「何で?」



私は後方を見ながら爽哉に話しかけていた。



だって、平均すると5分に一回はヴァンパイアとあっているような気がする。



嫌な予感。



そう爽哉が発した。



なんだかそう言われると私まで嫌な予感がする。


背中に悪寒が走る。





・・・嫌だな。



「いつも、こんなに多くない。


30分に一回遭遇するかしないかくらいだ。」




・・・え。




・・・え、だって、さ。



今、5分に一回は会ってるようなきがするよって。



「なんで・・・」



私は呟いた。



ぐるぐると思考を巡らせる。



「結界境線の・・・弱まり?」



それしか思いつかない。



え、だとしたら。


どうして。



理由がない。




私は今も結界境線の意識はしている。



というか結界境線に参加してる。



結界師の人数がすくなくなった?



いや、それも考えにくい。



だって、今日の狩の家を出る直前テレビ会議があって、皆いた。




「なんで・・・」




そう思っていた時だった。



「っ・・・あいつだ。」



爽哉が呟いた。



「え?」



私は爽哉がなにを言ったのか聞き取れずに聞き返した。



「ゆりな、しっかり掴まれ。



じゃねぇーとまじで振り落ちる。」



そう言われて反射的にぐっと力を込めた。



「ひゃっ・・・」



急にスピードがこれでもかってほどに上がった。




私は前方を、覗き見た。




「・・・何あれ・・・」



何て、

何て、

何という速さで、走っているの・・・?




「あいつ、俺、前に仕留めきれなかったんだよ、
今回は、逃がしたくない。」



私はうん、と頷くだけにしておいた。




少し距離が縮まった。



「ねぇ、打てば!?」



私は騒音の中で大きな声を出した。



「無理だ、

あいつ身体能力がバカみたいにある。


あいつ、避けたんだよ。


これよりも近い距離。」



よ、避けた?


これよりも近い所で!?



「できれば追い詰めるとこまで追い詰めて、
剣の方が確実。」



・・・わかったよ、爽哉。



「ゆりな、

他の狩人達に連絡を頼む。

応援に来てくれって。」



「わかった。」



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