執事と共にバレンタインを。
「お帰りが、遅い……」


時計は、本来ならとっくに恵理夜が帰宅している時間を示している。

携帯に連絡をいれても、なんの返事も来ない。

それ自体は決して珍しいことではないのだが、こんな時に限って嫌な予感が付きまとっている。

春樹は、暖めていたホットチョコレートを火から下ろした。
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