執事と共にバレンタインを。
「カトウさん、電話が」

「おぉ」


カトウと、恵理夜を縛り上げた部下は隣の事務所の構えられている隣の部屋へと入っていった。

念のため、というように部下は恵理夜の携帯を踏みつけて行った。

バキリ、と嫌な音が鳴った。

野蛮な人たちだな、と恵理夜は鼻でため息をついた。

摩りガラスの窓を見上げる。

空は、真っ赤に染まっていた。
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