執事と共にバレンタインを。
「春樹、うちに何か連絡は入っていないの?」

「いいえ、連絡も無くお嬢様のお帰りが遅れておりましたので心配致しました」


恵理夜の誘拐が知られていない、という事だった。


「ただ、チョコレートが欲しかったということ……?」

「はい?」


思わず漏れた恵理夜の呟きに、春樹の語尾が半トーン上がる。
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