執事と共にバレンタインを。
「大丈夫です。それより、急いでるんじゃ……」

「あ、ああ」


恵理夜の言葉に部下の男は、同時に落としたらしい自分のかばんを拾い上げた。

そして恵理夜にも、かばんを投げ渡した。


「お嬢、すまなかったな」


そう言って、あわただしく外へ走り去っていった。
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