もしも妖怪が恋をしたら
出会い
「今日は総会だぁ!」
清々しい朝。
私は、屋敷の中にいる誰よりも早起きをした。
なんてったって今日は総会なんです。
え?なんの総会かって?
・・・勿論、妖怪がする総会ですよ。
人を驚かしたりしたことを話し合ったりもするけど、
基本は、ただの宴会。
いろんな所から月に一回くらいのペースでここに集まります。
あ、忘れてた・・・
私の名前はカノンっていいます。
なんの妖怪かというと・・・
まぁ、似たものをいうなれば”しょうけら”という妖怪。
まぁ、違う所もあるけど。
具体的にいうと神の使いです。
「カノン!!」
「はい!!なんですか??」
急に、黒坊主が声をかけてきた。
「酒が足りんから、買ってきてくれまいか」
「あ、わかりました!今買ってきますね?」
私は急いで屋敷から出てお酒を買いに行った。
30分後、私はお目当てのお酒を手に入れ、家路に急いだ。
「意外と簡単な買い物だったなぁ・・・」
そう呟きながら歩いていたら、視界に誰かが入ってきた。
その人は、容姿端麗でとてもかっこよかった。
私はついつい見とれてしまっていた。
っ・・・
今・・・完全に目があったよね?
すぐ、逸らされちゃったけど。
今日は良いことだらけだなぁ。
あと、もう少しで屋敷に着く所まで来たら、牛頭が門の前に立っているのが見えた。
「あれ?牛頭くん??こんな所にいたら風邪ひくよ?」
「遅い。」
あれ?怒ってらっしゃる?
そんなに遅かったかなぁ?
私は指をあごにあてて考えた。
あ、かっこいい人間に会った時、結構な間見てたのかな?
あぁ。あの顔が頭から離れないよ・・・
「・・・っ。遅いから誘拐されたのかと思ったんだよ!!」
「こんな、ブスを誘拐する馬鹿なんていないよぉ」
と、言ったら牛頭くんが黙り込んでしまった。
また、なんか悪いことしたのかな???
「・・・こいつ、自覚ないのか・・・?」
最後に言った声はよくきこえなっかたけど、
早く、黒坊主にお酒渡さないと。
牛頭くんに「はやく中にはいろ?」とだけ言い私は屋敷の中に入っていった。

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