lucky×unlucky
ゆっくりと観覧車は動いてゆく
まだ地面に着くまで時間がかかりそうだ
俺達は少しの間、無言が続き
やがて篠宮さんが はぁ…と溜息を吐いて俺を見上げた
そこには先ほどの儚げな気色は微塵もない
「…私は貴方達が嫌い…それこそ反吐が出そうな位大嫌い…特にあんた、何時もヘラヘラしていて苛々するの。だからもう私に関わらないで」
酷く冷え切った目でじっと俺を見据えて淡々と拒絶の言葉を紡いでいく
だけど俺にはさっきの話を聞いた後だからか…それを本心で言っている気がしなかった
「…俺はいなくならないよ?」
ポロリと零れた詞
なんで…忘れていたのだろうか
初めて会った時、篠宮さんが言った事を
"…目立ちたくないんです。どうやらこの容姿は人を惹き付けるらしいので…
私はとことん運がありません…それは身近にいる友達にも影響を与えてしまうようで…みんな薄気味悪いといって離れていきました。
それだったら最初から友達がいない方が誰も辛い想いをしなくて済むって思ったんです"
あの時、猫を被っていたとしても、その時に言った言葉は恐らく嘘ではなかったはず
篠宮さんは…人を傷付けて…離れていくのを恐れている
日向っていう奴が離れてしまったように