lucky×unlucky
幸運男の不幸な出会い



「…なんでそんな所にいるの?」

「私だって好きでいるんじゃありません!!」



アイツを見つけたのはマンホールを開けたあとの穴…つまり下水道の中


どうして俺がそんな場所をピンポイントで探し出してしまったのかというと

事の発端はコイツに出会うまでに2つの小さなラッキーが重なってしまったのが原因だった


―――――――……‥


俺は朝が比較的弱く、目覚まし時計なしではどうも起きられない

「……ん」


なのに何故か今日は目覚めが良く、アラーム音が聞こえる前に目を開ける事ができた


だが、それは大きな間違いだということに気が付く


時計を見れば予定起床時間の30分遅れ



「…やば!!」

思いっきり寝坊じゃん!!

俺は慌てて制服に着替えて、階段を下りた


「おはよー」

のんびりとした口調でキッチンで朝食を作っているお母さんに嫌気がさす

「おはよーじゃない!!なんで起こしてくれなかったんだよ!?」


「なんでって…急に学校の都合で登校時間が一時間遅くなるって電話が入ったから大丈夫かなぁって」


「は?…マジかよぉ~ι」

これが俺のプチラッキー1


俺は安心していつもより遅い朝食を済ますと、軽い足取りで家を出た



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