姉妹

初日は他には何も動きはなかった


嵐の前の静けさというやつか


「美紅ちゃんばいばい!」
「また明日ね」


「また明日」


クラスメイトに手を振り笑顔で別れる


また明日、と言う


他の人にとっては小学校から続く当たり前の日常だった


美紅にとっては高校から手に入れた日常だった


だからこそ日常がかえって不気味だった


絵梨花が、過去を知るものが現れた


確かな悪意を持って




ドウシタライイカシラ


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