姉妹

その態度を崩さずに絵梨花は続けた


「勘違いしないで欲しいんだけど、私は美月ちゃんが好きよ。」



「なら、どうして」


美月は訳がわからなくなった


-私が好きなのに私たちを壊す?



「本当にわからないの?本当は薄々気づいてたんじゃないの?」


「なんのことよ!」


美月は耐え兼ねて大声を上げた


そしてはっとした


大声を出して遮るなんて、自分でも何か否定したい予感があるようなものじゃないか、と



まぁいいわ、といわんばかりに絵梨花は緊張をといた



「美月ちゃん、私はいつだって一緒よ」


そう言ってその場をあとにした
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