姉妹

善蔵さんがその秘密の内容を知ったのは、二人がいなくなった時に残していった手紙を見たときだったという





大学生の時に弥生さんは時々、嫌な夢を見ていたようだ




弥生は未来が見える手鏡を持っている





期待を込めて紫雨と自分が大きな手鏡を覗いていると、鏡の中が変形して二人の未来が映った





そこに映った“未来”は





もう少しだけ大人になった紫雨と自分が泣いている





顔を恐怖に歪ませて泣いている





その涙に背筋をぞっとさせて、理由を探ろうとすると、目が覚める




理由がわからない不安を抱えたまま、本当に時々だがそんな夢を見る




直前で目が覚めるそんな夢を






繰り返し、繰り返し
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