姉妹

もちろん弥生さんは未来を映す手鏡を持っているわけでも、彼女自身が予知能力を持っているというわけでもなかった





だからこそ彼女はこの不気味な出来事に耐えられず、精神を侵されかけていた





彼女が紫雨さんにこの夢の内容と不安を口にしたとき、時はすでに遅すぎるのではと思うほど弥生さんは憔悴していたが、紫雨さんは献身的に支え続けたという





「俺は絶対に弥生の前からいなくなったりしない。




どんな夢を見たとしても、どんなに不幸せな未来が待っていたとしても



俺は弥生を守って幸せな未来に作り変えるよ。




弥生が別れてくれっていうまで俺は離れない




絶対に幸せにするっていったはずなんだから」





こんな魔法の言葉をささやき続けたと書かれていたらしい
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