姉妹
「おじーちゃん」
美月がいたずらっぽい笑みを浮かべて善蔵を見た
「なんだい」
善蔵もまた笑みを返す
どこにでもありそうで実は貴重かもしれない祖父と孫像
そんなことをふと思いながら、美紅は善蔵に尋ねた
「晴樹と何の話をしていたの?ずいぶん長い間だったけど」
「いずれお前たちにも話すさ」
さて、と善蔵は話題を変えた
「いいか、俺は数日家にいないが、自分のことくらいは自分でやるんだぞ」
「分かっているわ」
「任せといて!」