姉妹
対して美月は晴れやか、というわけではなかった
「案外さみしいものね…一人通学というのは」
これまで美紅が風邪をひいたときなんかは一人で登校したこともあるのだが、今回は訳が違う
美紅は珍しく友達から誘いを受けた時も「姉さまと一緒に行くから」と断ってきたのに
「やっぱり晴樹君だからかしらね」
「あら、寂しそうね」
どことなく高飛車な声
狙い澄ましたような目
お嬢を思わせるくるくるのミディアムヘア
「あの不幸の半身は一緒じゃないのね」
―有栖川絵梨花
「えぇ、今日は彼氏と一緒なの」
「あー、榊原晴樹ね。それにしても“今日は”か…」
「何が言いたいのよ」
美月は眼をいからせた
「ふふ、わかっているくせに」
絵梨花は目を細めてみせた
そして今美月が避けていたことを言い放った
「これからも、かもしれないわよ。」
美月の視界がよろめいた