姉妹

「本当!?」


「ええ本当よ。」


「美月ちゃん、全部話せてすっきりした?」


「え…そうねぇ」美月は目を回して考えた「いくらかすっきりしたみたい」


「ならよかった!」


和也は本当の満面の笑みを見せた




「整理すると、美月ちゃんは美紅ちゃんと立場が逆転することが何よりも怖い。美紅ちゃんが幸福になるとその代償は自分にくるんじゃないか、と」


「そうまとめられるとなんだか複雑なんだけど、そんな感じね」


美月は気まずかったが、和也は気にすることなく続けた


「なんでそう思うの?美月ちゃんと美紅ちゃんは別だから幸福も不幸も自分のものだけだって思わないの?」


あまりにずばりいう和也に戸惑いを隠せなかったが、美月は素直に心境を告白した



「普通ならそうなんでしょうけど、私は思えないわ。悲しいことに」


美月はこれ以上なくはっきりと答えた
< 285 / 327 >

この作品をシェア

pagetop