姉妹

嬉しかった･･･か


｢他人の不幸は蜜の味｣

そんな言葉がある

他人の成功は面白くないものだ

口先では｢良かったね｣と言っても、心から祝福してくれる人はほんの一握りだろう

他人の不幸に少しの優越感を覚えてしまうのも仕方ない

それが憎む相手なら尚更だ

人間である限り誰でもそう思うことはある

決して稀ではない

しかし美紅の場合は特別に感じられた

身内だからなのか七年前のことがあるからなのか

｢美紅｣だからなのか･･･


美月は頭に浮かんだ様々な考えを一つずつ丁寧に消し去りながら後悔していた



七年前と同じことをしてしまった

もう二度と繰り返してはならないと誓ったはずなのに

美紅が制裁を下すことはあってはならないのだ


美紅は｢純粋｣すぎるから



神様は｢悪魔｣も救って下さいますか？