姉妹

・・・・・・ゾクッ・・・・・・・


美紅は背中に妙な悪寒を感じとった


「はぁ、」


また、やってしまった


美月は美紅の無実を必死に訴えていた

美紅のせいではないと「言い聞かせて」いた

世の中にここまで妹思いな姉がいるだろうか?

姉さんは私に自分を責めて欲しくないんだわ

昔のように我を忘れるようなことをしてほしくないと強く願っていた

裏庭での出来事を祖父母か誰かに聞いたのか、はたまた直接見たのか

姉さんには見ていて欲しいような知らないでいて欲しいような・・・



きっと私に何があっても姉さんだけは私の味方でいてくれる、美紅にはそんな確信があった

しかし美月にこれ以上味方させるのは良くないということは十分すぎるくらい分かっていた


だが一方で、かつてあれだけ望んでいた「味方」を確実にした今、それを自ら手放すことは美紅にはまだ出来なかった
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