姉妹

「なーに難しい顔してるのよ!」

「姉さん・・・だってわた「しかし美紅も災難だったわね。ごめんね、私と有栖川さんの喧嘩に巻き込んじゃって」


「え、美月ちゃんと有栖川さんが喧嘩?」
「美月ちゃんが争うとか珍しーい!」
「美紅ちゃんを巻き込むって?」
「喧嘩の仲裁に入ったとか?」

クラスメイトたちが口々に意見を交わした


それでようやく美紅は自覚した

今が休み時間で美紅は教室にいて自分の席に座っている。なぜか横に美月がいて、ニコニコしながら美紅のクラスメイトたちにことのいきさつを説明している


美紅は今まで何をしていたか覚えていなかった

あのあと授業を受けたのだろうか?
どうやって教室にたどり着いたのだろうか?

ただ一つ覚えているのは、美月がずっと横についていてくれたということだけだ
「姉さん・・・」

「なぁに?」

「ありがとう」

「なんのこと?」

美月は微笑む


「美紅ちゃんたちが通り掛かった時に有栖川さんが美月ちゃんに酷いことをいって、美紅ちゃんが怒ったら有栖川さんが逃げて足を滑らせたってこと?」
「有栖川さんどんまい」
「どこまで仲良いのよあなたたちは笑」

「そう、そんなところ」



「それは違うわ」

ガラッと教室のドアが開いた
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