Hearty Affection


沈黙ができたころ、

昭弘が口を開いた。

あたしは静かに頷いた。


「俺……奈江のことが好きなんだ」


突然の昭弘からの告白。

あたしは昭弘の顔を見れなかった。


実は中学の時、

あたしは昭弘のことを好きな時期があった。

だけど話しかけるなんてできないし、
ただ見てるだけの恋だった。


いつの間にか昭弘への恋心も消え、友達として接するようになっていた。


あの頃だったら昭弘の告白はすごく嬉しいはず。

だけど今のあたしには、何かを言うことができない。


まだ自分の中で揺れ続ける隼人への想いが、

昭弘への想いの邪魔をする。


「ごめん………」




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