Hearty Affection


「あっ、そうだ。
5組の定岡には気を付けて」

「定岡さん?
もしかして隼人に告ったって子…?」


定岡瑞妃(サダオカミズキ)。

少し見た目のきつい子で、成績優秀、だけど友達は少ない。

はっきり言って、よく読めない子だった。


「今日の放課後、定岡と話しに行ってくる。
だから、華と桂太と俺の家にいてくれない?
危ないから」

「う、うん……」

「合鍵、持ってる?」

「持ってるよ」


前に隼人に貰っていた合鍵を捨てれずにいた。

どこかで、こうやって戻れることを感じていたのかもしれない。


「じゃあ戻るぞ。華と桂太、心配してるだろうし」


あたしは隼人と共に教室へと戻った。

隼人の隣にいれるだけで、たちまち笑顔になれる。




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