君に嘘を捧げよう
「な?2年間やぞ?2年間もアヤネちゃんを放置したサイテーなヤツよりも俺のがどう考えたってええやん」
放置したのは俺じゃないけど、なんかカチンときた。
「…カイ。これ以上言うと俺はお前をぶっ飛ばす」
「ええよ別に。やれるもんなら」
「待ってよ2人とも!」
険悪なムードが漂いつつある俺とカイの間にアヤネが入ってきた。
「…遠藤くんゴメン。わたしはタクトといたいの」
「…なんでや」
アヤネは少し間をおいて言った。
「たとえ2年間放置されても、何十年、何百年放置されても…わたしはタクトのことが好きだから」
「……!」
まただ。
胸の中で何かが脈打つ。
それは決して、俺に向けられている言葉じゃないのに…。
胸が、苦しい…。
「ゴメン…なんか飲み物買ってくる。何がいい?」
「え…なんでもいいよ」
「…俺も」
「…わかった」
そして俺は、アヤネとカイに背を向けた。