ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
第五章

入口

告白をしてから数日が過ぎた。

あれから結平は部屋に一度も来ていない。

毎日のように来ていたのに急に来なくなった。

結平に告白をしてしまったから…

自業自得だ。

でもあのまま…

父と娘の関係のまま、自分の想いを秘めることはできなかった。

あまりにもの苦さに、耐えきれなくなったから…


「え!?結平さんに告白した!?」


クリスマスにあったことを愛美に言った。


「それでチカはどうしたいの?」

「あたしは…」


愛美にそう聞かれ、言葉につまる。

あたしはどうしたいのだろう…

結平に告白して、どうなりたいというのか。

お母さんの男までも、奪おうというのか…

毎日そのことばかり考えていた。
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