炭酸的な君に溺れた。


「莉子はさー、恋してる人いないわけー??」


特に面白い反応をしなかったせいか、結菜が私に聞いてきた。

あ、ちなみに結菜は高校入ってからの友達で、一年二年と同じクラスになって今では親友。


イケメンにはうるさく、恋にはもっとうるさい。

そんな結菜には悪いけど、


「残念ながらいませーん」


そりゃーさ、いたらいいとは思うわよ。

その人を見ると顔が熱くなるのっ!

なんて言ってみたいし。


でも高校入って二年目、まだそんな出会いはしていない。


「はぁ……かわいそうな子ね」

“哀れみ"というような目で私を見るもんだから、


「そういう結菜はどうなのさっ!!」


と、聞いてみた。


「私?私は河西先輩にぞっこんラブよっ!!」

両手でハート型を作る結菜を見て、今度は私が溜息をついた。


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