図書館>>>異世界
こちらの警戒心を察したのか、彼はまずフードを脱いだ。
……何でこう、イケメンなんですかね。
私、こっちの世界来てからイケメンしかあってないんだけど。
よく見たら、後ろの兵士さんたち四人もお顔がよろしいようで。
……平凡な日本人の私が居て、居心地いい環境とは言えない。
「失礼しました。
私の名は、クラヴィスと申します。
城で王につかえる騎士団の団長を担っています」
自慢ですか?
見た目二十半ばの好青年なのに、団長とかすごくないっすか?
「はぁ…それはご苦労様です…?」
何て言っていいやら…。
しかし、うっすい反応の私に、少し眼を見開いた彼は、次の瞬間、面白いモノを見つけたような顔をした。